核兵器 2017 9 3

書名 ミリタリーテクノロジーの物理学 核兵器
著作 多田 将  イースト新書

 日本では、北朝鮮の核開発問題で、
何かとニュースになることが多い核兵器ですが、
その製造方法については、あまり知られていません。
 この本は、物理学から見た、
核兵器の製造方法について解説する本です。
 現代においては、軍事的な実用性は別とするならば、
科学技術的には、核兵器の製造方法は、確立されたものであり、
理系の大学生の知識でも製造できるような古典的技術になりました。
 この本は、核兵器を科学するという視点から書いてありますので、
素粒子物理学の話から始まって、
原子力発電所の話に移り、
最終的に核兵器の製造方法という話になります。
 そういうわけで、内容的には、
核兵器の製造方法を学びつつ、
力点は、素粒子物理学にあると思います。
 素粒子物理学というと難しく感じますが、
要は、原子、陽子、電子の仕組みや性質を学ぶということです。
 この本は、核兵器の製造方法という目立つテーマを掲げていますが、
実質的には、物理学を学ぶという話です。
 また、この本は、一般の人向けに書いてありますので、
数式は、一切ありません。
わかりやすくするために、図が多くなっています。
 さらに、この本は、
著者が講演で話した内容を本として編集したものなので、
読みやすいものとなっています。
 そういうわけで、本の難易度としては、
科学が好きな高校生から大学生のレベル向けだと思います。
(だからと言って、日本各地で核兵器を「乱開発」されては困ります)
 さて、日本は、物理学大国です。
この本をきっかけにして、
多くの人が物理学に関心を持ってくれることを期待して、
著者は、この本を書いたのだと思います。















































































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